(速報)男性の渡航許可 一時停止から再開

5月1日から渡航停止となっていた、外国就労希望する男性の渡航許可について再開されました。
現地では、一時停止ということが、禁止ととらえられ不法国外脱出など混乱を招いた。
(現地確認5月7日)

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ミャンマー軍事政権は6日、5月から一部停止していた男性国民の海外就労の手続きを再開した。国軍の徴兵が始まり若者の流出が加速するなか、渡航予定者の身元などを精査する狙いが指摘されていた。停止を短期で解除し、混乱を避けたい考えとみられる。

軍政の労働省が地元の送り出し機関を介した求人票の処理を止めていた。複数の送り出し機関によると、6日に同省から受け付けを再開したとの連絡があった。これまで通りの規模と速度で処理されるかはわからないという。

労働省は手続き停止の理由は明らかにせず、一時的な措置だとしていた。同省は海外就労する国民に特別な身分証を発行し、これがないと出国できない。ある日系機関によると6日も発行は続いており、当局に正規の働き手の渡航を禁じる意図はないもようだ。

国軍が2月に発効させた徴兵制は、まず18歳以上の男性が対象となる。兵役猶予のための国外移住や出稼ぎの前倒しが急増した。今回の手続き停止を受け、出国や渡航そのものが1日から禁止されたとの情報が広がり、関係者らが困惑していた。

2021年2月のクーデター後に政治経済の混迷が深まるミャンマーでは、外貨不足が懸案となっている。海外で就労する国民からは送金や納税を通じて外貨を得られるため、軍政は働き手の海外送り出しを重視しているとされる。

労働省による求人票の処理はミャンマー国民が日本に「技能実習」や「特定技能」の資格で渡航する際に必要な手続きだ。日本に技能実習で在留するミャンマー人は2万人を超え、特定技能とともに出身国・地域別でベトナムや中国に続く5位につける。
出典:日経新聞2024年5月6日 22:22 [会員限定記事]より